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うんこ漢字ドリルというものが爆発的ヒットらしいです。
発売後、約2か月で148万部も売れているとのこと。
中身は漢字ドリルのようですが、
例文すべてに「うんこ」という文言が入っています。
ネットで公式ページを見てみると例文が見つかりました。
<小学校1年生の例文>
・田んぼのど真ん中でうんこをひろった
・田植えをしながらうんこをもらすおじいさん
・水田にうんこを投げ入れる
<小学校2年生の例文>
・刀の先っぽにうんこをつけてたたかう男
・名刀でうんこを真っ二つに切りさいた
・木刀かと思ったらうんこだった
<小学校3年生の例文>
・うんことかぶと虫を対決させています
・相撲の対戦相手がまわしにうんこを付けている
・このうんこから絶対に目を離さないでください
<小学4年生の例文>
・ナウマン像のうんこを見に博物館に行ってきた
・世界平和のためには博愛の心とうんこが大切だ
・ドイツの工学博士がうんこと話せる機械を発明した
<小学5年生の例文>
・こちらが国宝の版画「富士とうんことつる」です
・原始人のうんこを図版で見たことがある
・うんこファンにはたまらない本が出版された
<小学6年生の例文>
・私がうんこ担当の「運子田(うんこだ)」と申します
・みんなで少しずつ分担してうんこを持ち帰ろう
・うんこパーティーの費用が父が負担してくれた
というものです。
「そんな奴いねーよ」などと突っ込みたくなりますが、
興味を引くとてもいい例文だと関心しました。
小学生(特にダンシ)の心をわしづかみだと思います。
もうすぐ50歳になろうという僕の心も
わしづかみにされています(笑)
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漢字ドリルはどこの出版社のドリルでも大差ないでしょう。
少子化なので発売したとしても部数は望めない。
「どう差別化し売っていくか」と出版社の方は
悩んできたのだろうと思います。
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迷った時は、想定顧客を観察する。
または想定顧客に直接話を聞いてみる、
ことが有効だと思います。
しかし、例え「うんこ」という言葉を小学生が発し
キャッキャキャッキャ喜んでいる、
ということが分かったとしても、
漢字ドリルに使おうという発想には
なかなかならないのでは…
多くの出版社では
編集会議に上げたとしても
「前例がない」
「常識外れ」
「教育上良くない」
「父兄からクレームが来る」
「我社の品位が落ちる」
と言われるのがおちだと思います。
販売までこぎつけた文響社さんはすごいと思います。
文具メーカーのキングジムさんとも何か通じるものが
あると感じるのは私だけでしょうか?
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成熟仕切っておりなかなか他社と違うことが出来ない、
と思われる業界でも、
ちょっと視点を変えるだけで活路を見いだせるのかも
知れません。